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狐に化かされて 五話

「ようやく、お会いすることができました、旦那様。」が第一声だった。それは
彼と話しているときとは違い明らかに作ったような声であった。
「(なんで今のタイミングで僕の体に…!?)」
と彼は心の中で必死に叫ぶ心の中で叫ぶのが限界で声を発することができ
ない。どうやら今回は狐に意識を完全に持ってかれたようだ。

一方、親友君は彼らの体の中で起きていることを知ってかしらずかただきょ
とんとしている。
「旦那様?」
そうりゃそうだ。いきなり耳が生えてきた上に、知らない女性に『旦那様』など
呼ばれるなど何かのプレイか記憶喪失でもなってないとありえない。
「どうした?旦那様?もしや妾(わらわ)のことをお忘れか?」
「(さっきまで自分のこと『わし』とか生意気な感じだったのにいきなり僕の親
友の前では『妾』とか何甘えてるんだよ!こいつ!)」
この狐の態度の変化になぜか無性に腹が立った。それは急に、体に入り込
んできたというのもあるが、それとは別に何か理由がある気がした。
「あ、ああ、中学のときに会ったよね!」
親友はうまいこと話を合わせようとしていた。
「何を言っとるか!もっと昔であろう。」
「あれもしかして小学校?」
「もっともっと昔じゃろ。」
「幼稚園のときだっけ?」
「もっともっともーっと昔じゃ!!」
「え、もしかして産婦人科で会いましたか?」
「おほほ、さすが妾の夫じゃ、小粋な冗談も言えるようになったとはのう。」
「(こいつは本気で言ってるぞー!)」
狐に言ってやるが聞く耳を持たない。今は耳が四つもあるくせに。
「そんなことよりお互いの愛を確かめようではないか。なぁ旦那様。」
語尾にハートマークがつきそうな艶かしい声で親友の耳元に囁く。
「(愛を確かめるって!?何をする気だ!!?)」
狐はさりげなく親友の腕をつかむと誘うように自分の体に近づけた。そして
親友の手に何か触らそうとしている。
狐に意識を閉じ込められた彼はまさか!と思ってぐっと覚悟を決めて耐え
た。しかし予測していた場所とは違う場所に手を触られ思わず心の中では
あるがうっと声を出す。どうやら自分にも体の感覚は伝わるらしい。親友の
手の先はお尻のほうだった。いや正確には尻尾だ。親友は尻尾つかみな
がら品定めでもするかのように強く握ったり握るのを弱めたりした。尻尾は
感度がいいのか握られるたびにエアポンプのように快感の空気が全身に
入り込んでくる。
「オオ、イイゾ、イイゾダンナサマ…」
「こ、これは何をしているのでしょうか?」
「(こ、こっちが聞き…たいわ!)」
親友の問いかけに答えてやりたいがそれもできずただ尻尾を握られるだけ
の快感に蝕まれていく。このままではまずいという意識が強く働いたせいだ
ろうか少しだけ自分の手を自分の意識で動かせることが分かった。これは
チャンスだと思った彼は狐が快楽に酔いしれている隙に石像へもう一度タッチ
した。すると予期どおり自分の体内から光があふれ出し石像へ光が移動し
た。彼の体力がごっそりと奪われたような感覚を受けて今度は膝を突いた。
しかしなんとか狐の魂をまた石像に戻すことができたらしい。これですべて万
事解決かと思った。
「だ、大丈夫ですか?」
突然、倒れた彼を親友はびっくりした様子でありながらも優しく手を差し伸べ
た。差し出された手に甘えるようにこちらも手を出した。倒れたといっても気絶
をしていたわけでもないのですぐに起き上がることができた。
「ありがとうなのじゃ。」
「(あれ?今?自分は語尾に変なものつけなかったか?)」
自分の言葉に違和感を覚えながらも親友は話を続ける。
「それよりどうします?続きやりますか?」
「馬鹿なことを申すな!このままやり続けるわけなかろうが!」
やはりどうも言葉遣いがどこかおかしい。
「で、ですよね…。すいません…。」
親友がしょんぼりしているのを見て自分の言葉遣いのおかしさより、心が急
にズキっと痛くなるのを強く感じた。可哀想というよりは寂しいようなあまり考
えたくないのだが「本当はこっちももう少しやってあげたいのに。」という気持
ちが頭の中に湧いてきている。
「(これじゃあまるで僕が親友のことを…。)」
そこまで言葉が浮かんでなんとかそれ以上の言葉が出てこないように踏ん
張っていた。
「じゃあ俺帰ります…これ以上はまずいっすもんね。」
親友は空気を読んだつもりだろうかそのまま名残惜しそうに背を向けた。
丸めた親友の背がどこか哀愁を漂わせていた。そして鳥居をくぐり階段を降
りようとした瞬間、彼は事前に作った言葉ではない言葉をいつのまにか発し
ていた。
「妾を置いてくな!!」
なぜ僕ではなく狐のように『妾』と言ったのかは今の彼にはどうでも良くなっ
ていた。ただ言えるのは親友にどこにも行ってほしくないという思いがまるで
かなり昔から溜まっていてそれが爆発してしまったような気持ちで一杯になっ
ているということだ。毎日学校で顔を合わせているはずなのに。
親友はその言葉に石段を踏むのをやめこちらをそっと振り向いた。そして恐る
恐るゆっくりとこちらへ向かってくる。今彼はドキドキしている。そのドキドキは
何を言われるかという不安と戻ってくるという愛おしさでできていた。
親友は知らぬ間に彼の可愛らしい顔の目の前に現れていた。
さらにドキドキは膨れ上がってくる。
そして親友は石像を、壁にするように彼を追い込んでその像に手を置いた。
目の前にいる親友はいつもより大きく感じ威圧的だ。だがそこにたくましさの
ようなものも感じていた。
「いいのか?俺なんかで?」
格好つけたような言い方をして少しひいてしまうが今はそれすら愛おしい。
「僕の…妾の恋人はお前しかおらん。」
そう言ってやると親友はさらに顔を近づけた。これ以上近づけば何が起こるか
分かっており、思わずとっさに目を閉じた。暗闇の中で唇が何にかに触れた。
やわらかい感触。それが何なのかすぐに分かった。まごうことなき親友の唇
なのだ。昔修学旅行でトランプ遊びの罰ゲームとして男とキスしたことがあ
る。そのときの気色悪さと嫌悪感は今でも覚えている。だが今は気持ち悪い
などと言う感情はほとんどない。それどころかこの人とずっとこうしていたいな
どと考えているのだ。
しばらくして親友は唇を離す。まだ物足りないという顔をすると親友はその表
情を読み取ったのかおでこにキスをする。だがそれで足りるはずがない。次
に鼻にキスをする。そして今度はほっぺに。さらに首筋に。その間に袴の紐は
器用な親友の手によって解かれていた。襟を襦袢と呼ばれる肌着ごと胸がで
るまでめくった。その巨大なマショマロみたいな胸は肌着を擦ってポロンと揺
れて現れた。そしてその胸元に顔をうずめるようにしてまたキスをする。だが
今度はキスをするだけではなくそのマショマロみたいな胸を味見するように舌
で嘗め回していく。舐めまわされている本人はなんでこんなことをするのだろう
と思いながらも次第に快感的気持ちよさが襲ってくる。さらに舐めるだけでは
なくそのマショマロを食すように今度は口に乳首ごと頬張るように咥えて
いった。親友が必死に自分の胸をむさぼっている姿が赤ん坊を思い出すのか
そんな母性による可愛さを感じていた。気づけば親友の手は自分の尻尾をつ
かんでいた。しかも味を占めたのか前のように品物を確かめるような手つきで
はなく彼の可愛らしい表情を確認しながら尻尾を握り彼に合わせて強弱をつ
けている。尻尾は身体の中でもっとも感度が高いらしくもうこうなってしまっては
どうしようもない。親友のなすがままに体を任せてしまう。彼はその快楽と自
分ではない自分に支配され、我を忘れてしまった。そして可愛らしい声を厭ら
しく漏らして意識を失っていた。

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